2016年01月11日

2015~2016シーズン間オフJ2全チーム編成レビュー ギラヴァンツ北九州編 「見事な立ち回りの裏の若干の狂い」

昨年から始めました全チームレビュー。
今年もよろしくお願いします。
まずは昨年と同じくすばやくチームの編成作業を終えた北九州からスタートしたいと思います。
各チームに昨年の成績や予算規模から恐らくこんなもんだろうというノルマと目標を設定。
ゴールキーパーからフォワードまでの4ポジションの編成を見、それぞれに不可、可、良、優の評価をつけ、最後に全体に対しても前述の4段階の評価をつけます。

不可→ノルマ達成にもどうかなという戦力
可→ノルマは達成に向けて十分な戦力
良→ノルマ達成には申し分なく、目標達成にも挑戦できる戦力
優→目標達成に向けて申し分ない戦力

くらいの感覚で設定してます。
優だからリーグトップクラスかというとそうではなく、不可だからボトムズクラスなのかというとそうでもありません。
あくまでそのチームが目標とするであろうポイントに向けてはどうなの?ということです。
評価する理由は昨年も述べたとおり、シーズンが終わった後どのくらい自分が見通せていたかの目安にしたい。
そして反省し、繰り返すことで毎日進歩したいのです。
当たれば勉強、外れても勉強。それでは、北九州編スタートです。(以下敬称略)


ギラヴァンツ北九州

2015年シーズン 7位
18519
勝ち点59
59得点58失点

目標:プレーオフ出場権争い
ノルマ:11位以上

昨シーズン基本フォーメーション:4-4-2
新シーズン予想フォーメーション:4-4-2
北九州2.png



【ゴールキーパーセクション】
評価:不可

加入・退団それぞれなし。

昨シーズンは固定しきれなかった北九州のゴールキーパーセクション。湘南から移籍の阿部と、鈴木がほぼ半分ずつ出場を分け合うことになりましたが、セーブ率、失点数に大きな違いはありません。若干鈴木のほうが数字的には良いものがありますが、決定的とも言えず。
補強ポイントとも言えたかもしれませんが、加入はなし。
もちろん、もちろん。競争の中で能力の向上がありブレイクはありえます。
昨年私は讃岐の清水補強をあまり良い評価をつけませんでした。しかし蓋を開ければ見事な大復活。
とはいえ、これは編成レビューです。
決定打を昨年欠いていたポジションをそのままとしたことを考慮し、可よりの不可とします。
柱谷監督は、この3人で戦えるという計算があると思いますけどね。


【ディフェンダーセクション】
評価:評価:

加入
刀根亮輔(←名古屋)

退団
宮本亨(未定)

センターバックは不動の主軸前田が今年も残留。
昨シーズンはそのパートナーをベテランの西嶋が務めました。
そこに新たに長崎に期限付き移籍していた刀根を迎え入れました。
前田、西嶋ともに今年34歳のため、若い刀根を新たなリーダー候補としたいところでしょうか。
若干不安なのは、4バックでの挑戦がここまで悉くうまく行っていない点。
北九州で、柱谷監督の下で適応できるかどうかが未知数なところは気がかりです
既存戦力として寺岡市川が残留。市川は大卒4年目、寺岡は大卒3年目。
本来なら主軸に定着してほしい年齢ですが、昨年はどちらもうまく出場機会を確保することができず。
おそらく、どちらかが主軸に定着していれば来年以降の計算も立っていただけに、刀根の獲得に若干の計算違いがあったかなというところも見受けられます。
右サイドバックはJ2屈指の攻撃的サイドバック星原が絶対の主力。
両サイドをこなす弓崎と、下部組織出身の選手としてクラブの将来を様々な意味で担う梶原がバックアップとして控える陣容に不足感はありません。
左サイドは昨シーズンは川島が降りる格好になっていましたが、石神をこちらも長崎から獲得。
高精度の左足でセットプレーからの得点を増やす役割も期待できます。
昨シーズン開幕戦でスタメンを飾った多田との競争に打ち勝てるかどうか。
また石神も、ここ数年は大分、東京V、長崎と3バックのチームでプレーしてきました。
左ウイングバック、もしくは左センターバックを担うことが続いています。
4バックの左サイドとしてもプレーできることを示せるかどうか。この成否は、北九州の成績に結構な影響を与えるのではないかと思います。
今オフは引き抜きもなく、昨シーズンの戦力に上乗せの達成に成功しました。
ただ、失点数が58と昨シーズン多かったことを考慮すると、プレーオフ争いに向けてはここから、というところ。
3バックでプレーしてきた刀根と石神は果たして4バックでもその力を示せるのか?
寺岡、市川の遅ればせながらのブレイクはあるのか?
昨シーズン以上を達成するためには、おもにこの2つの壁があるように感じます。
「可」という評価をつけさせていただきます。


【ミッドフィルダーセクション】
評価:

加入
石神直哉(←長崎)
本山雅志(←鹿島)
花井聖 (←長崎)

退団
山之内優貴(→大分)


昨シーズンの主軸が揃って残留。このセクションも単純な上積みに成功しました。
センターハーフの部分は昨シーズンは風間宏希が全試合スタメン。
そのパートナーは概ね加藤が、序盤と夏は八角が担いました。
負担が大きかった風間ですが、競争相手として花井が加入。
トラブルへの備えもでき選手層がより厚くなった印象です。
さらにバックアップとして2013年のレギュラーである新井も控えます。磐石でしょう。
右サイドハーフは小手川が昨シーズンもフル稼働。
そろそろ競争が発生してもよいころで、左サイドバックに補強があったので川島が戻ってきて活性化することに期待したいですね。
左サイドハーフは昨シーズンは井上が6ゴール。内藤は苦しいシーズンでしたが、終盤にはポジションを奪回。今シーズンも二人による激しい争いが見られそうですね。
小谷は昨シーズンは途中出場3試合のみ。まずは途中出場でもいいので数を増やすことが重要ですね。
途中出場といえば本山の凱旋は大きなトピックとなりました。
柱谷監督は先発での起用も考慮しているようですが、勝っている試合でチームに対して勝ちにいくことを示すクローザーとして、はたまた膠着した試合の流れを変えるスーパーサブとして。
これ以上の選手はなかなかないでしょう。期待したいですね。
昨シーズンの戦力に厚みを加える補強を実現しています。J2でも上位の中盤のメンバーと言えるでしょう。
北九州の昇格への大きな武器として。躍動できれば終了後には良い景色が見れるのではないでしょうか。


【フォワードセクション】
評価:

加入
池元友樹(←松本)

退団
渡大生(→徳島)
大塚翔平(→川崎)

昨シーズン18ゴール8アシストと大爆発した小松、さらに13ゴールとキャリアハイを記録したに加え、2014シーズンに15ゴールを記録した池元の帰還を実現。
特に池元の加入は小松の負担を大いに減らす可能性があり、相手にとっては高さあり地上戦ありのコンビとなり非常に嫌なコンビになるのではないでしょうか。
もちろん、原一樹も残ってますから、昨シーズンどおりの編成や池元と裏抜けの原一樹というコンビもできるなど組み合わせの妙が楽しめそうです。
サブプレーヤーながら、敵陣空中戦で存在感を発揮する大島とのカルテットはこれまたJ2屈指の陣容でしょう。
一方、渡の徳島移籍は痛恨です。スーパーサブを失ったことも、またベテランが揃う前線の将来への展望という点でも痛い引抜でしょう。
今シーズンに限れば、プレーオフ圏進出に向けて優評価を押せる陣容だと思います。
一方将来に向けては補強が見えてくる陣容なのは不安なところですね。


編成総合評価:

2014シーズンは5位、2015シーズンは6位と勝ち点差1の7位と、2シーズン連続でプレーオフ圏内を争ったことで、チーム自体への評価が高まっています。
資金力はないですが、今シーズンも引き抜かれたのは渡だけに留まり、昨シーズンの戦力に基本的にはプラスをした編成になったと思います。
編成終了も他のチームよりもかなり早い時期でした。強化部の手腕の確かさが表れてますね。
本山の獲得など話題性もしっかりと考慮。話題性だけではなく、若い選手や、J2での経験しかない選手が多い北九州の中盤に、上位チームでの経験をプラスできるというところもポイントが高いですね。
チームとして成熟してきた感もあり、自信を持って昇格を争いにいける陣容ではないでしょうか。
一方で、中期的な面で言うと若干計算どおりにうまく行っていないと思われるところがあります。
新卒選手の伸び悩みです。
北九州は2013年の柱谷監督体制以降、11人ほどの新卒選手を迎え入れましたが、主軸に定着した選手がゼロ。
特に昨シーズンはセンターバックのポジションが1枠空いただけに寺岡、もしくは市原に飛躍のきっかけをつかんでほしかったところ。
前田と同じくベテランの西嶋が定着しましたが、先々のことを考えるとあまりよくないことです。
もちろん、柱谷監督がそのあたりを承知してないとは思えません。
現状では、獲得できる新卒選手ではJ2で昇格争いできないという判断があるかもしれません。
そうなると、もう少しクラブの格をあげて、獲得できる新卒の選手のグレードを上げていきたいところでしょうか。
それまでは新卒については棚上げにすることもあるのかもしれません。
将来への投資のために、今結果を出す。
J1ライセンスがやってきた今、北九州は「自分たちのクラブのグレードをどこに定められるか」という点で、勝負をしなければならない局面に入っているのかもしれませんね。


posted by 鍵銛右京 at 17:24| Comment(0) | J2チーム編成レビュー | 更新情報をチェックする
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